松島さんの作品は、この地球のすばらしさに、美しさが凝縮されていて、
きめ細かな宇宙の輝きが感じられます。
ISBN978-4-473-03664-3
C0072 ¥3400E
淡交社
定価 : 本体 3,400円+税
25年程前に、遊び心でガラスの笛を作ることを思いついた。ガラス瓶を唇にあてて吹くと単純な音が出るのがヒントだった。多少の音階が出るかもしれないと思って、小さな穴を3か所あけ、無数の泡をまぜ込んださまざまな色のガラスを使って、杉綾模様に作ってみた。
その中の一つが数年後に思いもかけず、笛奏者の雲龍さんの所有することとなった。「遊び心」という作者の意を大きく超えて、単純な音色だったコアガラスの笛は、石や土や竹など、さまざまな素材の笛を演奏する雲龍さんに育てられ「雲龍さんの笛」となって、他にはない超音波を含む不思議な音色を奏でるようになった。今では多くの場所で演奏されて、多くの人たちの心をとらえている。
コアガラスが思いもかけない別の世界へと旅立って行った。
(57ページ掲載文より)